【プロ解説】歌が上手い人の特徴とは?上達のポイントと自分でできるボイトレ方法を紹介

2024/03/12

投稿者: 西 貴正

【プロ解説】歌が上手い人の特徴とは?上達のポイントと自分でできるボイトレ方法を紹介

「歌が上手い人の特徴とは?」
「歌が上手い人は生まれつき……?」
「歌が上手くなるトレーニングって?」

このような疑問を持つ人もいるのではないでしょうか?

歌が上手い人には共通した特徴があります。細かく理解することで、最初に着手すべきトレーニング方法が見つかるでしょう。

この記事では歌が上手い人の特徴を紹介するとともに、一人でできるボイトレ方法も紹介します。歌が上手い人の特徴を知りたい人や、歌が上手くなりたい人はぜひ参考にしてください。

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歌が上手い人の特徴6つ

歌が上手い人を分析すると共通する要素があります。ここでは歌が上手い人の特徴6つを具体的に紹介します。

1. 音程を理解している

歌が上手い人は「音程」をよく理解して歌っています。ピアノとギターを例に考えるとわかりやすいと思います。

ピアノは、鍵盤を押さえることで「ドレミファソラシド」と正確に音を鳴らすことができる楽器です。例えば、誰が押しても「ド」と「レ」の音同士の間隔が狂うといったことはなく、ちゃんと「ドレミファソラシド」の音階を弾くことができます。

一方、ギターはネックと呼ばれる部分にある線(フレット)と線の間を押さえることによって音の高さを変えることができる楽器です。

例えば、押さえる場所が甘いと「ド」と「レ」の間隔が広くなったり、狭くなったりと音階があいまいになってしまいます。

声はギターと同じです。その人の感覚次第でメロディの音と音の距離が狂うことはよくあります。

その状態になっている歌を聞くと大抵は「ピッチが悪い」「音痴に聞こえる」といわれてしまいます。

歌が上手い人は、この音と音の距離「音程」がピアノ鍵盤のように安定して発声することができ、そのような歌は安心して聞くことができるのです。

2. リズム感がある

歌の上手い人はリズム感にも長けています。メロディは「音程」と「リズム」で構成されており、一音ごとの長さが決まっています。その長さをしっかり把握し歌うことで、歌がうまく聞こえます。

また、ときどきリズムをわざと崩して歌うボーカリストもいますが、それもリズム感が長けているからこそ成せる技です。少し後ろに音をずらしたとしても、遅れすぎないよう調整することができるのです。

3. 声量や声色をコントロールできる

声量コントロールができるのも歌の上手い人に共通する特徴です。歌の上手い人は吐く息の量やスピードを意識的に変え、声量をコントロールしているのです。

ほかにも、喉や口の中、鼻に音を響かせるテクニックを使う場合もあります。声量だけでなく声色のコントロールがしやすくなり、さらに表現を広げることができます。

4. 歌唱テクニックを使いこなせる

必ずしもやらなければならないというわけではないものの、歌が上手な人は大抵「歌唱テクニック」を使いこなしています。表現に幅を持たせるなど「プロっぽい!」と思わせると説得力が増します。

歌唱テクニックは、ビブラートやロングトーン、しゃくりやフォールが代表的です。歌の上手い人は歌詞や曲の雰囲気に合わせてテクニックを使っています。感情豊かな歌い方になり、聞く人にも好印象を与えるでしょう。

また、歌唱テクニックはカラオケ採点システムの加算対象でもあります。カラオケで高得点を取れる人は歌唱テクニックが身についている人ともいえるでしょう。

5. 抑揚のある歌い方ができる

抑揚とは声の強さや声質など、曲の場所によって歌い方を変化させ、起伏させる技法です。一方で、あえて単調に歌うことで得られる面白い効果もあり、起伏させる場所、そうでない場所を演出として取り入れることができるのも歌が上手い人の技術です。

6. 曲に合った歌い方ができる

歌の上手い人は、伴奏や歌詞の雰囲気に合わせた歌い方ができます。

曲に合った歌い方をするには、その曲のもつ空気感や魅力を理解しようとします。

多くのテクニックを使いこなすことができても、その全てを使っては曲の良さが壊れてしまう場合もあります。技術をてんこ盛りにするのではなく、必要最低限のテクニックで、曲の良さを歌で表現しようとすることも歌の上手い人が成せる技です。

歌が上手くなるためのポイント4つ

ヘッドホンを付けて歌う女性

歌の上達を目指すなら、効率のよい練習方法を知るのが効果的です。ここでは、歌が上手くなるためのポイントについて具体的に解説します。

1. 好きな曲を完コピする

歌が上手くなりたいなら、好きな曲の完コピを目指しましょう。特に、憧れのボーカリストがいるなら、そのボーカリストが使うテクニックを理解することで歌唱力を近づけることができます。

歌唱テクニックは数多いため、どれから練習したらよいかわからない人もいるでしょう。好きな1曲のみに絞ると、練習すべき歌唱テクニックも厳選されます。完コピできればその曲に含まれるテクニックをマスターしたといえます。覚えたテクニックを活かせるので、別の曲も上手く歌えるようになっているでしょう。

練習する曲は何でも構いません。憧れのアーティストの曲ならモチベーションも上がるでしょう。

効率よく完コピするにはおすすめの練習法があります。詳しくはこちらの記事を参考にしてください。

【あわせて読みたい】歌が上手くなる方法とは?プロが考える最も効果が高い練習法を解説!

2. 腹式呼吸を身につける

ボイトレでは「腹式呼吸」が推奨されています。

歌では普段の会話では使うことがない声の出し方を用いることがあります。

「揺れない、安定している声を長く伸ばす」ことやホールに響くような声量豊かな声を出すには、会話声よりも呼気量やスピードが必要です。その際に「腹式呼吸」がおすすめなのです。

3. 共鳴腔コントロールを身につける

共鳴腔(きょうめいくう)とは、声帯で作られた声の元となる音「原音」を響かせる場所のことです。

共鳴腔を使いこなすことで、声質や明瞭さをコントロールすることが可能となるだけでなく、音程を安定させたり、高い声を出しやすい状態にすることができます。

歌が上手い人は、この共鳴腔の体積を意図的に変化させたり、響かせる量をコントロールしています。

【あわせて読みたい】倍音とは?活用方法や「よい声」を作る方法をプロがわかりやすく解説

4. 発声に関する筋肉をストレッチしておく

発生に関係する筋肉をほぐしておくことも大事なポイントです。

音程を良くしたり、発声が良いのは「センス」とか「生まれつき」というイメージを持っている方もいらっしゃいますが、そんなことはありません。全て発声に関係する筋肉が成せる技です。

歌が上手い人は喉を大切にしているケースも多々見受けられます。

スポーツと一緒で、歌う前にはウォーミングアップをすることがおすすめです。

筋肉をストレッチしたり、温めて血流を良くすることで発声能力を高めることが大切です。

滑舌にもいい影響を与えてくれるので、歌詞をはっきりと聞かせることができるようにもなります。

歌が上手くなるボイストレーニング方法5つ

お腹を手で抑えながら歌う女性

歌が上手くなりたいなら、発声や滑舌、音階のトレーニングを取り入れましょう。自分の苦手な部分を改善するトレーニングが効果的です。ここでは、取り組みやすいボイストレーニング方法を5つ紹介します。

1. 腹式発声

歌に必ずしも必要なわけではありませんが、会話時の胸式呼吸より、安定した発声ができるようになるため、ぜひ取り入れたい呼吸法の一つです。

腹式発声は体を前傾姿勢にすることで簡単におこなうことができます。

例えば椅子に座った状態で、そのまま体を前に倒して呼吸をします。その際、胸や肩が上がらず、お腹が膨らむことがわかるでしょう。

これが腹式呼吸です。この感覚を歌う際に活かすことで、呼気の量やスピードをコントロールしやすくなるため、歌に適しているのです。

腹式発声について、詳しくは以下の記事も参考にしてください。

【あわせて読みたい】お腹から声を出す方法やボイストレーニングのコツを解説

2. リップロールやタングトリル

リップロールやタングトリルは、唇や舌を柔らかく動かすためのトレーニングです。声帯のストレッチにもなり、声帯への負担を減らし楽に声が出せるようになります。

唇を閉じたまま息を吐き震わせるだけなので簡単です。歌う前のウォーミングアップとして用いることで、声を出しやすい状態にすることが可能となります。

リップロールやタングトリルについて、詳しくは以下の記事を参考にしてみてください。

【あわせて読みたい】声帯を整える4つのストレッチ方法を分かりやすく解説

【あわせて読みたい】【超簡単】巻き舌のやり方とは?できる人とできない人の差や遺伝との関連性も紹介

3. ハミング

ハミングは、鼻腔に響かせる量を増やすことができるようになるトレーニングです。声の通りが良くなり、高音域が出しやすくなる効果が期待できます。口を閉じ、鼻腔に響かせるように発声します。完コピしたい歌をハミングするのもおすすめです。

ハミングについては、以下の記事でも詳しく解説していますので参考にしてみてください。

【あわせて読みたい】声帯を整える4つのストレッチ方法を分かりやすく解説

4. ロングトーン

ロングトーンは声を長く出すための練習法です。

喉をひらくイメージで、できるだけ長く発声します。出しやすい音程で、まずは30〜40秒を目標に取り組んでみましょう。なるべく揺れない声を意識することで、壮大なバラードを声量豊かに歌うことが可能となったり、少ない息でも感情豊かに歌えるようになる効果もあります。

ロングトーンについては、こちらの記事でも詳しく解説していますので参考にしてください。

【あわせて読みたい】お腹から声を出す方法やボイストレーニングのコツを解説

5. スケール練習

スケール練習とは、「ド・レ・ミ・ファ・ソ・ファ・ミ・レ・ド」の音階を使った発声練習です。音階を上げたり下げたりしながら繰り返し練習します。あまり知られていませんが、用いるスケールの種類によって得られる効果が異なるため、この辺りは専門家であるボイストレーナーに相談することもおすすめです。

スケール練習について詳しく知りたい方は、こちらの記事を参考にしてみてください。

【あわせて読みたい】声質を改善するための4つのトレーニング方法

【男女別】プロが分析する歌手の歌声の魅力を紹介

歌手の歌い方には参考になる部分が多く含まれています。ここではプロのボイストレーナーの分析による歌手の歌声の魅力を紹介します。

男性歌手編

ここでは5人の男性歌手をピックアップしました。

  • 星野源
  • B’z 稲葉浩志
  • 藤井風
  • 平井堅
  • スピッツ 草野マサムネ

それぞれの魅力について歌声を詳しく分析していきます。

【星野源】

みんなに好かれる自然体での歌い方が星野源さんの魅力です。フォールやしゃくり、R&Bのテクニックを駆使し、話すときと同じ発声で歌っています。キャラと声が合っていて、老若男女に愛されるシンガーといえるでしょう。

【B’z 稲葉浩志】

ハイトーンが魅力の稲葉浩志さんは、語尾をひっくり返すような歌い方が特徴です。シャウトが多いイメージですが、分析するときれいな高音で歌う部分がほとんどです。ハイトーンの第一人者といえるでしょう。

 

【藤井風】

藤井風さんは唯一無二の歌い方を確立している歌手です。低音から高音への切り替えが自然で、プロから見ても声の使い分けが素晴らしくきれいな発声です。自分の声を生かしたキー設定も風さんの魅力で、自分の声を知り楽しく歌う姿勢は見習うべきところです。

 

【平井堅】

丁寧な歌い方で安定したリズム感を持つ平井堅さん。真似できない発声能力で、聞く人により違った音程に感じる不思議な声が魅力です。バラードやスローテンポの曲にこそ、魅力が凝縮されている歌手です。

 

【草野マサムネ】

さわやかなファルセットで歌う草野マサムネさんは歌の上手さが魅力です。自然なビブラートを使った曲が多い印象です。年齢を重ねても音程が安定しており、喉の運動性能の高さがうかがえます。

 

女性歌手編

ここでは以下5人の女性歌手をピックアップしました。

  • MISIA
  • Superfly 越智志帆
  • ドリカム 吉田美和
  • 宇多田ヒカル
  • 安室奈美恵

それぞれの魅力について歌声を詳しく分析していきます。

【MISIA】

圧倒的なボーカルと豊富なテクニックで聞く人を魅了するMISIAさん。高音でもビブラートを余裕で使えることから、類まれなる歌唱力を感じます。声量の差を使った緩急ある歌い方で情感たっぷりに歌い上げるのも魅力です。

 

【Superfly 越智志帆】

越智志帆さんは迫力のある歌声で聞く人を圧倒する力強さを持っています。どの音域でも喉の響きを使った発声ができるので、ハイトーンでも声が割れていません。完璧な腹式呼吸でブレスコントロールしていると考えられます。

 

【ドリカム吉田美和】

歌が上手い歌手のアンケートで必ず上位に入る吉田美和さん。1曲で3オクターブも使うような幅広い音域でも歌いこなします。聞いた音楽を再現する能力を持ち、どんなジャンルにも対応できる表現力が魅力です。

 

【宇多田ヒカル】

宇多田ヒカルさんは、15歳のデビュー当時から完成された歌唱力といわれていました。音域は3オクターブ弱と広く自然体で出す低音域が特徴です。地声と裏声の切り替えが美しく、喉の筋肉の強さがうかがえます。

 

【安室奈美恵】

安室奈美恵さんのすごさは喉の運動性能です。激しく踊りながら歌っても安定した声が出せるのは真似できません。後期はさらに音程が安定し、運動性能がパワーアップしたといえるでしょう。

歌が上手い人に関するよくある疑問

ここでは、歌が上手い人に関するよくある疑問についてまとめました。

歌が上手い人は生まれつきなの?

生まれつきではありません!

もちろん生まれたときから歌うのに有利な喉を持っている方や、音程のコントロールがしやすい方もいらっしゃいます。

幼い頃から音楽に囲まれて生活していたり、歌う機会が多いなど環境に恵まれているケースもあります。

しかし発声や歌に関係する筋肉はボイストレーニングや歌唱練習によってストレッチしたり、鍛えることが十分に可能です。

音痴といわれてしまう方へのアプローチ方法もたくさんあるので、諦めず、まずは自分に適したトレーニングを見つけることで歌は後天的にでも上手くなります。

歌の上手い人とカラオケで高得点を取る人は違うの?

カラオケで高得点を取れるからといって、必ずしも歌が上手いわけではありません。採点システムの攻略で点数が上がる場合もあるためです。

カラオケ採点システムでは、音程やリズムの正確さ、テクニックなどの項目にそって採点されます。そのため、個性を生かした魅力ある歌い方をするとカラオケでは点数が取れない可能性があります。

歌の採点機能は一つの「種目」のイメージで捉えると良いと思います。

歌の上達に近道はあるの?

確かな歌唱力をつけるにはボイトレ教室がおすすめです。自己流の練習では気づかない改善点が見つかり、歌の上達に役立ちます。

ボイトレ教室では、現在の発声能力や歌唱力をプロの目線で判断してもらえるメリットがあります。個人練習では自分の歌を客観的に聞くのが難しく、直すべきポイントに気づきにくいでしょう。

また、書籍や動画だと、一般論としての不特定多数の方に向けた練習方法の紹介が多いため、自分に合った練習方法を見つけることはとても難しく、遠回りとなってしまう可能性が高くあります。

ボイトレ教室で自分に合った指導を受けると、発声の仕方やテクニックが身につき歌に自信が持てます。講師の経歴やレッスンコースのほか、立地や費用を比較して通いやすい教室を探してみましょう。

歌が上手い人を目指すならBeeボーカルスクールがおすすめ!

歌の上手い人には、音程の正確さやリズム感の良さ、抑揚ある歌い方など共通点があります。歌の上手い人を目指すなら、好きな曲を完コピするほか、呼吸法や発声方法を意識するとよいでしょう。腹式発声やハミングなど自分でできるボイトレもおすすめです。

「もっと歌が上手くなりたい」と感じているなら、ボイトレ教室に通う方法もあります。プロの目線でアドバイスをもらえるので、自己流のトレーニングより効果的です。自信をもって歌えるようになるでしょう。

新宿・渋谷・池袋・赤羽エリアのボイトレ教室なら、Beeボーカルスクールがおすすめです。経験豊富なプロのインストラクターの指導で歌唱力アップが実感できます。個別カウンセリングで歌の悩みを相談でき、目的に合ったカリキュラムを組んでもらえるのも魅力です。

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