声がこもる人の特徴や原因・改善方法を詳しく解説
声
2021/07/30
声がこもっていると、言葉が聞き取りにくくなるため、他人から「よく聞こえない」「何を言っているかわかりづらい」と指摘を受けることがあります。
子供の頃から声がこもっていると「遺伝だから仕方ない」と諦めてしまう方も多いのですが、原因を突き止めて正しい方法で対処すれば、こもり声を改善することは可能です。
今回は、声がこもる人の特徴と原因、適切な改善方法について解説します。
声がこもる人の特徴
自分の声は、空気を伝わって耳に届く気導音のほか、骨を介した骨導音も伝わってくるので、かなりクリアに聞こえます。
そのため、自分の声がこもっていることになかなか気付かないケースも多いのですが、声がこもる人にはいくつかの共通点があります。
まずは声がこもる人の特徴を知り、自分の声がこもっているかどうかチェックしてみましょう。
1. 他人から聞き返されることが多い
「もう一回言って?」「今何て言ったの?」など、日常会話の中で何度も聞き返される場合、声がこもっている可能性が高いといえます。
相手が同じ人なら、聞く側に問題がある可能性もありますが、誰としゃべっても聞き返されるという方は、こもり声を疑いましょう。
2. 誤った内容が伝わってしまう
声がこもっていると相手が話を正確に理解できず、誤った内容が伝わってしまう場合があります。
相手との話し合いで食い違いが生じたり、言った・言わないの水掛け論が発声したりしやすい場合は、声がこもっている可能性があります。
3. やる気がない・暗いというイメージを持たれがち
やる気のある人・明るい人=ハキハキ話すというイメージが定着しているせいか、声がこもっている人は実際の性格や気分とは関係なく、「やる気がなさそう」「雰囲気が暗い」と思われがちです。
友人関係なら、付き合いを重ねていくうちに誤解は解けますが、たとえば終活やオーディションなど一回きりの大事な場面では、致命的な欠点になってしまうおそれがあります。
声がこもる原因
声がこもってしまう理由は1つだけでなく、複数の原因が考えられます。
以下に声がこもる主な原因をご紹介しますので、自分はどのタイプに当てはまるのかチェックしてみましょう。
1. 喉の筋肉の衰え
人の声帯は、呼吸をしているときに開き、声を出している時はぴったり閉じる仕組みになっています。
しかし、喉の筋肉が弱っていると声帯をぴったり閉じることができず、クリアな声が出せなくなります。
喉の筋肉は通常、40代くらいになると衰えてくるといわれていますが、人と話す機会の少ない人は、年齢にかかわらず喉の筋肉が弱ってくるため、声がこもりやすい傾向にあります。
2. 口の開け方が小さい
声の出口である口の開け方が小さいと、満足な音を発することができず、ぼそぼそと聞き取りにくい声になります。
傍目からもブツブツと呟いているように見えるので、「暗い」「陰気」といったイメージを持たれやすい傾向にあります。
3. 滑舌が悪い
口や舌の動きが鈍いと、発声や発音にも大きな影響をもたらします。
特に舌の動きが悪いと、いわゆる「舌足らず」な発音になってしまい、コミュニケーションの弊害になることがあります。
4. 姿勢が悪い
猫背になっていたり、逆に背筋が反り返っていたりすると、声がすんなり出にくくなります。
また、姿勢が悪い人のほとんどは腹筋も弱いので、気の抜けたような声になりがちです。
こもり声を改善する方法
こもり声は、適切なトレーニングや練習を行えば、徐々に改善させることができます。
ここでは、こもり声を改善するための方法を5つご紹介します。
1. 自分の声を録音して聞いてみる
自分の声がどのくらいこもっているか確認するために、まずは自分の声を録音して聞いてみましょう。
自分の声を聞いてみると、どこが悪いのか客観的に判断できるようになり、自分に合った改善方法が見つかりやすくなります。
原因が判明した後も、定期的に自分の声をチェックすると改善されているかどうかわかるので、モチベーションアップにもつながります。
自分の声はスマホアプリで簡単に録音・再生できますので、日にちを決め手定期的にチェックすることをおすすめします。
2. 舌の動きをよくするトレーニングを行う
舌の動きが悪い人は、毎日舌をよく動かし、舌の筋肉を鍛える方法が有効です。
特にカ行・タ行・ナ行・ラ行の計25文字は舌をよく使うので、「カキクケコ・タチツテト…」と一行ずつ発声する練習を行いましょう。
慣れてきたら、「カト・ラチ…」など、4行の言葉をランダムに組み合わせて練習すると、舌が滑らかに動くようになります。
早口言葉を繰り返したり、舌を回す・舌を突き出すといった舌トレーニングを続けたりする方法も有効です。
3. 腹式呼吸を意識する
歌の練習でよくいわれる「お腹から声を出す」を実行するには、お腹で呼吸する腹式呼吸をマスターする必要があります。
息を吸う時にお腹をふくらませ、吐く時に凹ませることを意識すると、胸で呼吸する胸式呼吸よりも多くの空気を取り込めるようになり、ハキハキとした発声になります。
最初のうちは仰向けになって練習した方が、お腹の動きに集中できるでしょう。
4. 喉の筋トレを行う
喉の筋肉が弱い方は、喉の筋トレを行う習慣をつけましょう。
やり方は、あごの下に両手の親指を当て、顔を下に向けると同時に、親指を上方向に押し上げます。
痛みを感じない程度にあごと親指の押し合いを行うと、喉の筋肉に力が入り、適度な負荷をかけることができます。
口を大きく横に伸ばし、10秒ほど「いー」と声を出し続けるエクササイズも有効です。
5. ゆっくりと抑揚をつけて話す
声がこもっている人の言葉は聞き取りづらいので、なるべくゆっくり、抑揚をつけて話すよう心がけます。
一語一語に意識を集中して話すようにすると、発声や滑舌も改善されやすくなるので一石二鳥です。
声のこもりは原因を突き止めて対処すれば改善できる
声がこもる人は、何度も聞き返される・誤った内容が伝わってしまう・やる気がないように見られる…など、日常生活で苦労を強いられがちです。
私生活だけでなく、時には仕事などにも影響を及ぼす可能性がありますので、声がこもる原因を突き止め、適切なトレーニングで改善を目指しましょう。
声がこもる原因がわからない、トレーニングしたけどなかなか改善されないという方は、ボイトレスクールに通ってプロの指導とアドバイスを受けるのがおすすめです。
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