シャウトとは?正しい出し方と練習方法、注意点をわかりやすく紹介!

ボイストレーニング

「シャウトって何?」

「シャウトができるようになるにはどうしたらいいの?」

 

「シャウト」は、ロックやメタルなどの激しい音楽ジャンルで用いられてきました。しかし近年、ポップアイドルや他のジャンルのアーティストでもシャウトを取り入れるケースが増えており、音楽の多様性が広がっています。

 

特に最近では、AdoやONE OK ROCKといったアーティストが、シャウトを効果的に取り入れた楽曲で人気を博しています。感情を爆発させるような力強い声で歌うこの技法は、多くの音楽ファンを魅了してきました。

 

本記事では、シャウトの基本から実践的な練習方法までを詳しく解説していきます。ぜひ参考にしてください。

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「シャウト」とは何か?

シャウトとは英語で「叫ぶ」の意味で、歌唱においては「叫ぶように歌うこと」を指します。大きな声量と激しい感情表現を特徴とし、歌にインパクトや迫力を与える効果があります。

 

「叫ぶように歌う」と聞くと、誰でも簡単にできるような気がするかもしれませんが、喉を痛めないよう配慮したり、単調な表現にならないように気をつけたりして、歌に取り入れることが大切です。

 

シャウトは、音楽の流れの中でメロディーやリズムに沿っておこなわれる技術的な歌唱法であり、発声バリエーションの一つでもあります。

シャウトと似ている2つの歌唱技法

シャウトに似た歌唱技法はいくつかありますが、それぞれに特徴があります。ここでは、がなり声とエッジボイスの2つの歌唱技法を紹介します。

 

これらの技法を理解することで、シャウトの特徴をより深く理解し、自分の表現の幅を広げられるでしょう。

1. がなり声

がなり声は、ガラガラとした独特の声質を持つ発声法です。ノイズのような歪みのある渋い音が特徴です。


がなり声は主にロックやブルース、R&Bなど、迫力ある歌声が求められるジャンルで多用されます。「酒焼けした声」といわれることもあり、アダルトな魅力を加える効果があります。音の高さや声量を問わずノイズ感のある声を出すという点や、瞬間的に用いられることが多いことから、シャウトとは異なります。

がなり声の出し方について知りたい方は、以下の記事を参考にしてください。

【あわせて読みたい】がなり声の出し方とは?練習方法や注意点、参考にしたい歌手を紹介

2. エッジボイス

エッジボイスは、「あ」に濁点をつけたような刹那的な印象である表現が特徴の発声法です。主に、歌い始めの一音目にエッジボイスを絡めることによって、声にセクシーな印象を与える効果があります。

エッジボイスは、歌唱表現向上につながる重要な技術です。詳しく知りたい方は、以下の記事もぜひあわせてご覧ください。

【あわせて読みたい】エッジボイスが歌唱に与える効果を分かりやすく解説

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シャウトの出し方は2種類

シャウトの出し方にはいくつかの種類がありますが、主に以下の2つに分類されます。

 

  • フライスクリーム
  • フォールスコードスクリーム

 

それぞれの特徴を詳しく見ていきましょう。

1. フライスクリーム

フライスクリームは、高音域で歪んだ声を出す技法です。地声で発声できる高い音域でのシャウトのため、ミックスボイスの習得を前提とします。

 

力強い叫び声を特徴とし、曲のキーに沿ったメロディで歌うことが可能です。主にロックやパンクなどで、サビや盛り上げたい部分で効果的に使用されます。

 

喜びや熱狂、あるいは激しい感情の高ぶりを表現するのに適しており、楽曲に強いエネルギーと印象を与える効果があります。

 

フライスクリームの特徴

  • 主に高音域で使用される
  • キーに沿ったメロディラインを歌える
  • エネルギッシュな表現が可能

フライスクリームを使用している歌手

  • Taka(ONE OK ROCK)
  • Hiro(MY FIRST STORY)
  • チェスタ(LINKIN PARK)
  • マリリンマンソン

2. フォールスコードスクリーム

フォールスコードスクリームは、地声を歪ませる技法です。いわゆる「デスボイス」のことを指します。

 

メタルやハードロックの楽曲で多く見られ、低音域から中音域で多く使用されます。怒りや苦悩、絶望といった強い感情を表現でき、その独特の声質は聴衆に強烈なインパクトを与えます。

 

▼フォールスコードスクリームの特徴

  • 低音域から中音域で使用される
  • 曲のキーに影響されにくい
  • 地鳴りのような歪んだ声質
  • 強烈な感情表現が可能

▼フォールスコードスクリームを使用している歌手

  • ダイスケはん(マキシマムザホルモン)
  • 京(DIR EN GREY)
  • アンジェラ・ゴソウ

シャウトを出す前のウォーミングアップ

シャウトを練習する前には、必ずウォーミングアップをおこないましょう。そうすることで喉を保護し、効果的に声を出すことができます。適切なウォーミングアップは、シャウトによる喉への負担を軽減し、長期的な声の健康維持にも役立ちます。

 

以下の手順で喉を整えてから練習を始めるようにしましょう。

ストレッチ

  1. 首を左右にゆっくり傾けたり、前後に動かしたりすることで、喉周りの筋肉をほぐします。
  2. 最初に「イ」を発声するときの口の動きで笑顔を作ります。続いて、「ウ」を発声するときの口の動きで、唇を突き出します。この2つの表情を交互におこない、次に「ア」の口の動きで、口を大きく開けます。最後に「ア」と「ウ」の表情を交互におこないます。
  3. リラックスした状態で舌を前に出します。次に、伸ばした舌を下の歯に付け、あくびをするように口を大きくゆっくり開けましょう。
  4. 立った状態で肩を回したり、上下に動かしたりすることで、上半身の緊張を解きほぐします。

発声練習

  1. リップロール:唇を閉じた状態で息を吐き、唇を震わせます。リラックスしておこない、息を一定に保つことがポイントです。
  2. タングトリル:上の歯に舌先を軽くあてて息を吐き、舌を震わせます。上手くいかない場合は、「らりるれろ」を発音しながら試してみてください。
  3. ハミング:口を閉じたまま、鼻先に「ア」や「ウ」などの母音を響かせます。唇の裏や鼻腔が震える感覚があれば、正しい腹式呼吸でハミングできている証拠です。

ウォーミングアップについては、以下の記事で詳しく解説しています。ぜひあわせてご覧ください。

 

【あわせて読みたい】歌う前のウォーミングアップ方法やその重要性を解説

【種類別】シャウトの練習方法

シャウトを習得するためには、適切な練習方法が重要です。ここでは、基本的な練習方法から応用テクニックまでを紹介します。段階的に実践することで、安全かつ効果的にシャウトの技術向上を目指しましょう。

フライスクリームの練習方法

ウォーミングアップを終えたら練習をしてみましょう。

まずはフライスクリームの練習方法を紹介します。基本的にはミックスボイスを習得していることを前提とします。

  1. フライスクリームの基礎となるエッジボイスを出します。「あ゛あ゛あ゛あ゛」と短く声を出しましょう。
  2. エッジボイスを出したまま、ため息を混ぜて発声します。「あ゛あ゛あ゛あ゛」から「ああああ」へと濁点を弱めるイメージです。
  3. 喉の奥が鳴っていることを確認しながら、勢いよく空気を吐き切ります。このとき、口を大きく開けたままにすることを意識してください。

フライスクリームでは、息の量と強さを調整することが重要です。リラックスした状態で息を吐き、声を歪ませるために適切な量の息を使います。

息を一定に保つことで、安定したシャウトが可能になります。

無理に大きな声を出そうとせず、自然に声が歪むポイントを見つけることが大切です。

フォールスコードスクリームの練習方法

次に、フォールスコードスクリームの練習方法を紹介します。こちらも、十分にウォーミングアップをしてから実践するようにしてください。また、普段からチェストボイスの強化エクササイズをおこなっていることが理想です。

  1. 勢いよく息を吐き出します。あくびをするように口を開くと、声帯が開きやすくなります。
  2. そのまま咳払いをするような音を出し、だんだんと長くしていきます。「ゴホンゴホン」から「ゴホーン」というイメージです。
  3. 声を少しずつのせ、バランスや音程を調整します。口は大きく開けず、すぼめるようにしてください。

シャウトを出すときの注意点

シャウトを練習するには、いくつかの注意点があります。まず、シャウトは喉に大きな負担がかかります不適切な発声法を続けると、声帯結節などの障害を引き起こす可能性があるので注意しましょう。

 

また、頻繁にシャウトをおこなうことで、通常の発声時の声質にも影響を与えることがあります。シャウトを安全に出すためには、必ず適切なウォーミングアップをおこなってから練習を始めることが大切です。

 

練習時間についても、最初は5分程度、慣れてきても30分までにしましょう。喉に痛みを感じた場合は、即座に練習を中止し、無理に叫ばないよう心がけてください。練習後は十分な休息を取り、喉を休ませることも忘れないようにしましょう。

シャウトが印象的な楽曲6選

シャウトは多くの楽曲で使用されています。ここでは、男性アーティストと女性アーティストの代表的な楽曲を紹介します。楽曲を聴くことで、実際にシャウトを感じてみましょう。

男性アーティスト編

「恋のメガラバ」 マキシマムザホルモン

高音域のシャウトが特徴的な、ライブでも盛り上がる楽曲です。

 

「Deeper Deeper」 ONE OK ROCK

力強いシャウトに引き込まれる一曲です。

女性アーティスト編

「FLAVOR OF BLUE」 PassCode

激しいシャウトが印象的な女性アイドルグループの一曲です。

 

「逆光」 Ado

シャウトによるエネルギッシュさを感じる楽曲です。

 

「GiANT KiLLERS」 BiSH


力強いシャウトを取り入れたパンク感が溢れる曲です。

シャウトをマスターするならプロに習うのがおすすめ!

シャウトは「心の叫び」であり、表現の幅を大きく広げられる魅力的な歌唱技法です。その一方で、シャウトの練習にはリスクも伴います。基本を理解し、適切なウォーミングアップと練習を実践することで、安全かつ効果的にシャウトをマスターしましょう。

 

また、プロのレッスンを受けることで、より正しいシャウトの技術を身につけることができます。

 

「シャウトができるようになりたい」そんな方にはBeeボーカルスクールがおすすめです。プロのインストラクターのアドバイスで、自分の声質や個性を活かしたシャウトができるようになります。

 

Beeボーカルスクールは、通いやすさが魅力の音楽教室。フレキシブルタイム制を採用しており、自分の都合に合わせてレッスンの曜日や時間を選ぶことができます。忙しい方でも無理なくレッスンを続けることが可能です。

 

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