歌う前にやっておくべき発声練習とウォーミングアップの重要性を解説

歌の練習
歌を練習する女性

運動をするときと同じように、歌う前にもウォーミングアップが重要です。まずはストレッチで筋肉をほぐし、血流を促進して体を温めましょう。多少喉に負荷がかかる表現をしても事故を防ぐことができますし、パフォーマンスの向上が期待できます。

歌う前の発声練習は、リップロール、タングトリル、ハミングがおすすめです。喉周りの筋肉をほぐしたり、呼気量を増やしたり、声の成分を安全に増やすことで、たくさんのメリットを得られます。

今回は、歌う前にやっておきたいウォーミングアップの方法やその重要性、注意点について解説します。喉を痛めないためにも、ぜひ実践してみてくださいね。

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歌う前におすすめのストレッチ5選

歌う前は、いきなり歌い出すのではなく、ウォーミングアップが必要です。声帯を痛めずによい歌声を出すためには、ストレッチと発声練習をきちんとおこないましょう。

ここでは、歌う前におすすめのストレッチを5つ紹介します。

  • 首のストレッチ
  • 表情筋のストレッチ
  • 喉(舌根)のストレッチ
  • 肩のストレッチ
  • 股関節のストレッチ

簡単にできるものばかりなので、さっそく今日から取り入れてみてください。

1. 首のストレッチ

首周りのストレッチは、喉元の血流をよくして温める効果があります。手順は次のとおりです。

  1. 首をゆっくり回す
  2. 首をかしげるようにゆっくり倒して数秒間キープし、首の筋を伸ばす
  3. 天井を見上げるように首を上げ、顎や喉の筋を伸ばす
  4. 首の付け根や鎖骨周りを優しくマッサージする

2の動作は左右どちらもおこないましょう。

2. 表情筋のストレッチ

表情筋のストレッチは、声に明瞭さを加える有効なウォーミングアップです。次の手順でおこないます。

  1. 「イ」を発声するときの口の動きで笑顔をつくる
  2. 「ウ」を発声するときの口の動きで唇を突き出す
  3. 「イ」と「ウ」の表情を交互におこなう
  4. 「ア」の口の動きで口を大きく開ける
  5. 「ア」と「ウ」の表情を交互におこなう

慣れるまでは、ゆっくりと丁寧に表情筋を動かしましょう。

3. 喉(舌根)のストレッチ

喉をほぐして発声や発音をよくするために、喉の内側や舌根のストレッチをおこないましょう。手順は次のとおりです。

  1. 全身をリラックスして深呼吸し、舌を前に出して舌根を伸ばす
  2. 伸ばした舌を下の歯に付け、口を大きく開ける

このとき、あくびをするようにゆっくりと口を開けるのがポイントです。

4. 肩のストレッチ

歌うときは全身をリラックスさせることが大切です。肩のストレッチの手順は次のとおりです。

  1. 立った状態で両手をそれぞれの肩に添え、肘を前に突き出す
  2. 肘を内側から外側にぐるぐると20周回す
  3. 外側から内側に20周回す

肩が凝っていると余計な力が入ってしまうため、丁寧にほぐしておきましょう。

5. 股関節のストレッチ

腹式呼吸、胸式呼吸問わず、より大きな通る声を出すためには、体全体、特に股関節のストレッチが有効す。以下の手順でおこないます。

  1. 座った状態であぐらをかき、両方の足の裏をゆっくりと合わせる
  2. 20秒間深呼吸をする
  3. 上半身をゆっくりと前に倒す
  4. 股関節が痛いかな?と思うところで止める
  5. そのまま30秒間キープする

股関節の可動域を広げ、体の重心を安定させましょう。

歌う前にやっておくべき3つの発声練習

ストレッチが終わったら、歌う前のもう1つのウォーミングアップとして、次に挙げる3つの発声練習をおこないましょう。

  • リップロール
  • タングトリル
  • ハミング

ストレッチ後におこなうことで、体だけでなく喉も温まります。ぜひ取り入れてみてください。

1. リップロール

リップロールとは、唇を閉じた状態で息を吐き、唇をブルブルと振動させる発声練習です。

声帯のマッサージとしても知られており、口腔の体積をコントロールさせやすくし、声帯周りの筋肉や粘膜の血流も促進されます。また、意外ですがファルセットが出しやすくなるメリットも期待できます。

リップロールのポイントとしては、リラックスしておこなうこと、息を吐く強さや量を一定に保つことが挙げられます。はじめのうちは唇の両端に指を当てて表情筋を支えたり、唇を濡らしたりするとやりやすいでしょう。

2. タングトリル

口腔の体積をコントロールするのに重要な舌をほぐすなら、タングトリルがおすすめです。喉が開き、滑舌もよくなります。

タングトリルは、上の歯に舌先を軽く当てて軽く息を吐き、舌がブルブルと震えたら成功です。上手くいかない場合は、「らりるれろ」と発音しながらおこなってみましょう。

3. ハミング

口を閉じたまま歌うハミング(鼻歌)は、鼻腔の体積をコントロールするのにとても有効なトレーニングです。鼻腔を使ってうまく共鳴させられることは、ピッチのよさ、声量拡大、高音の安定など、多岐にわたるメリットにつながります。

まずは、全身の力を抜いて、鼻先に「ア」や「ウ」などの母音を響かせます。上手くいったら、自分の歌いやすい曲や好きな曲をハミングしてみましょう。

このとき、唇の裏や鼻腔が震えるような感覚があれば、正しい共鳴でハミングができている証拠です。これを「鼻腔共鳴」と呼びます。

歌う前のウォーミングアップが大切な理由は?

歌う前のストレッチや発声練習が大切な理由は、次の3つです。

  • 喉に余計な負担をかけないようにするため
  • リラックスした状態で歌えるようにするため
  • 血流を促進して体温を上げるため

ここでは、歌う前のウォーミングアップの重要性について詳しく見ていきましょう。

喉に余計な負担をかけないようにするため

ウォーミングアップをせずにいきなり歌うと、声帯に負担がかかり、喉を痛めてしまいます。喉の筋肉をほぐしたり、発声練習をおこなったりすることで、声帯の準備が整えられます。

リラックスした状態で歌えるようにするため

歌唱に欠かせない腹式呼吸を正しくおこなうには、全身がリラックスした状態でなければなりません。ストレッチで首や肩、表情筋、股関節などの筋肉をほぐすことで、体がよい感じに脱力し、無理なく声が出るようになります。

また、腹式呼吸はハミングの発声練習にも必要なテクニックです。

血流を促進して体温を上げるため

喉にできるだけ負担をかけないためには、体を温めることも重要です。体が温まっていないうちから歌い出すと、発声が上手くいかず、声帯を痛めてしまう可能性があります。

ストレッチ→発声練習のウォーミングアップで筋肉をほぐせば、血流を促進して体温が上がり、喉も温まります。脳の活性化にもつながるため、明るい表情で生き生きと歌えるでしょう。

発声練習に関するよくある質問

最後に、発声練習に関するよくある質問を紹介します。

  • 歌う前に発声練習をするときの注意点は?
  • 発声練習を避けたほうがよいタイミングはある

回答を参考にして、歌う前のウォーミングアップに活かしてください。

歌う前に発声練習をするときの注意点は?

歌う前に発声練習をするときの注意点は次の3つです。

  • 急激に喉に負荷をかけない
  • なるべく広い音域でおこなう
  • 喉の調子が悪いと感じたら無理せず中止する

特に起床時など、血流が滞っているときに全力で発声しても、ウォーミングアップにはなりません。身体が硬い状態で、ストレッチをせずにスポーツをおこなう危険性と同じことがいえます。まずは身体のストレッチで血流をよくし、息の圧力で筋肉をほぐす効果のあるリップロールから始め、様子を見ながら発声エクササイズにつなげていくことが大切です。

また、発声の際には、出せる限りの低音から、出せる限りの高音まで使うことで、発声に関与している筋肉を最大限ストレッチすることが可能です。しかしこのときも、力を入れすぎて無理をしてしまっては意味がありません。どんな小さな声でも構わないので、楽な状態でおこなうことが大切です。

もし、ウォーミングアップ中に喉の調子がよくない、いつもよりも声が出ない、出しにくいと感じたら、練習を中断することも大切です。無理をして声帯を痛めてしまっては、せっかくのウォーミングアップも意味がありません。

発声練習を避けたほうがよいタイミングはある?

発声練習は基本的にいつおこなっても問題ありません。ただし、起床直後は声帯の血流が滞っているため、急激に喉に負荷のかかるエクササイズは避けるなどの工夫が大切です。

また、練習時間としては、2~3分でも人前で歌う機会がある方や、声を頻繁に使う仕事をしている場合は、1日15分から60分程度を習慣にするのがおすすめです。あくまで目安なので、実際は習熟度やライフスタイルに応じて調節するようにしましょう。

歌の練習時間については、以下の記事もぜひ参考にしてみてください。

【あわせて読みたい】歌の練習時間はどのくらい?喉の限界や上達度について解説

喉を痛めないためにはウォーミングアップで喉を温めることが大切

筋肉が緊張していたり、身体の血流がスムーズでなかったりする状態で歌っても、思うような声は出せません。最悪の場合は喉を痛める原因にもなるため、ストレッチや発声練習で筋肉をほぐし、体を温めておきましょう。

歌う前の発声練習は、姿勢や表情を意識すること、強い呼気(吐き出す息)で発声しないようにすること、調子が悪いと感じたら無理をしないことが大切です。

上記のことを守って、無理なくウォーミングアップをおこないましょう。

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