ピアノ奏者におすすめの簡単な筋トレ方法6つを伝授!

ピアノ上達方法・テクニック

2021/06/21

投稿者: 磯崎 由佳

ピアノ奏者におすすめの簡単な筋トレ方法6つを伝授!

「学校や仕事でピアノの練習ができない」

「暇な時間を活用してピアノの練習ができないかな」

こうした悩みや疑問を抱えている人におすすめなのが、いつでもどこでもできる筋トレです。

筋トレを行うことで、ピアノに触れられない時間も表現力の向上や可動域の拡大が目指せます。

この記事では、ピアノ奏者におすすめの筋トレ方法を6つ紹介します。効果の高いトレーニングを知って、ピアノの上達を目指していきましょう。

ピアノ奏者に筋トレが必要な理由

ピアノ奏者に必要な筋トレは、決して腹筋やスクワット、ダンベルを使ったトレーニングではありません。

こういった運動は逆に腕や指をケガしてしまう恐れがあるため、できるだけ避けておいたほうが安心です。

ピアノ奏者に必要な筋トレは、指に筋肉をつけたり可動域を広くしたりするトレーニングです。

まずは、ピアノ奏者に指のトレーニングが必要な理由について見ていきましょう。

1. 表現力が向上するから

ピアノ奏者に筋トレが必要とされる最大の理由は、表現力の向上が目指せるためです。

強く鍵盤を叩くときやテンポの早い演奏はもちろんのこと、実は優しく鍵盤を叩くときも指の筋肉は必要とされます。

手の筋トレを行えば指一本一本の筋肉が強化されるため、強弱をつけた演奏やテンポが早くて高速で指を動かす演奏もしやすくなっていくのです。

また、人間の手には、もともと左右の握力に差があります。左右の握力差が大きいと、ピアノを弾くときに無駄な力みができてしまうというデメリットがあります。

筋トレで握力差をなくすことで、リラックスして自分らしい演奏ができるようになります。

2. 楽器に触れられない時間も練習ができるから

ピアノの上達を目指すのであれば、毎日の練習が欠かせません。実際、音大に通っている学生やプロの演奏家は毎日欠かさずにピアノの練習をしています。

とはいえ、たとえ練習の重要さを知っていたとしても、一般的な生活を送る人にとって毎日必ずピアノを練習することは難しいことです。

そこでおすすめなのが、毎日自分のペースで行うことが可能な筋トレです。

楽器に触れられない時間も筋トレで指を動かしておくことで、手の柔軟性を保って筋肉が怠けることを防げます。

忙しくてピアノに触れる時間が取れない人は、ぜひ移動中の時間やテレビを見ている時間を活用して、筋トレを行ってみてください。

3. ケガが防げるから

指の怪我を防ぐためにも、手の筋トレは大切です。ピアノの演奏は、優雅な演奏姿からはイメージできないほど体力を消耗します。

なかでも腕や指は酷使される部位であるため、筋力や柔軟性が低いと怪我のリスクが増えてしまうことに注意しましょう。

場合によっては、突き指や指のつりなどの軽度なケガだけではなく、疲労骨折や腱鞘炎などの重度のケガで長期間練習ができなくなってしまう可能性も考えられます。

こういった怪我のリスクは指の筋トレで防げるため、ピアノの練習前の準備運動として取り入れることが非常におすすめなのです。

ピアノ奏者におすすめの筋トレ方法

グーパー運動

ここからは、ピアノ奏者におすすめの筋トレ方法を具体的に6つ紹介します。

毎日すべての筋トレを行う必要はないので、曜日ごとにローテーションで行うなど、ご自分に合った方法で実践してみてください。

グーパー運動

両手の握力を強めたり左右差のバランスを整えたりしたいときにおすすめなのが、このグーパー運動です。

非常に簡単なトレーニングですが、腕と指先をしっかりと鍛えられます。

【手順】

  1.  腕を前に真っ直ぐ伸ばす
  2. 指と腕の筋肉を意識して、手をグーに握って5秒キープする
  3. 素早く指をパーに開き、5秒キープする
  4. パーのまま指の力を抜いてリラックスする
  5. 1~4を繰り返す

最初は無理のない回数でスタートし、100回×3セットを目指していきましょう。握力ボールなどのアイテムがあったほうがやりやすい人は、使用しても構いません。

肩や腕に力が入らないように、できるだけリラックスして行うことがポイントです。握力の左右差が気になる場合は、筋力が弱いほうの回数を多めにやってみてください。

指の引っ張り合い

指の引っ張り合いは、指の筋肉を鍛えてスタミナをつける効果のあるトレーニングです。緩急のある演奏や高速の演奏、長時間の演奏で指が疲れやすい人におすすめです。

【手順】

  1.  両手の人差し指をピアノ演奏時の形にする
  2. そのまま左右の人差し指同士を引っ掛け、引っ張り合いをする
  3. 5秒間行ったら、指を変えて同じトレーニングを繰り返す

指の付け根の骨が出る形を意識して引っ張り合うと、高い筋力向上効果が期待できます。

コロコロ指回し

コロコロ指回しは、各指の筋肉を鍛えて独立させ、より思い通りに動かせるようにするための筋トレです。場所を取らずに行えるので、通勤時間や休憩時間などにもおすすめです。

【手順】

  1. 胸の前で左右の指をくっつけ、手のひらに空間を作る
  2. 親指から順に、指を1本ずつ回していく
  3. すべての指を一通り行ったら、スピードを上げて繰り返し行う

ポイントは回す指が触れたり、回していない指が離れたりしないように意識することです。はじめは難しく感じますが、慣れてくると早く回せるようになります。

指寄せ運動

指寄せ運動も、各指の筋肉を独立させ、脳からの命令をしっかりと指先に伝えられるようにする効果のある筋トレです。

【手順】

  1. 指を伸ばして揃える
  2. 中指と薬指を境目にして、指を左右に開く
  3. ほかの指はそのままにして、中指を人差し指側と薬指側へ交互に動かす
  4. 薬指で同じ動きをする

最初は思うように指が動かなかったりほかの指が動いてしまったりしますが、慣れれば早く行えるようになります。

過度に力みすぎず、脳の信号を指に伝えることを意識してトレーニングしてみてください。

OKトレーニング

指の動きをスムーズにしたいなら、OKトレーニングもおすすめです。鍵盤を叩く力を強めて、動かしにくい薬指や小指の強化に効果を発揮してくれます。

【手順】

  1. 親指と人差指でOKサインを作る
  2. 音が鳴るように、強めに指をつけたり離したりする
  3. 親指と中指、親指と薬指、親指と小指で同じ動きを繰り返す

ポイントは、パチパチと音が鳴るように強く指を動かすことです。動かしにくい指がある場合は、そこを重点的にトレーニングしてください。

ピアノ奏者が筋トレするときに注意したいポイント

手のマッサージ

ピアノ奏者が筋トレを実施するときは、気をつけたいポイントが2つあります。最後に、筋トレの注意点を見ておきましょう。

筋トレ前に手のストレッチやマッサージを行う

いきなり筋肉に力を入れたり早く動かしたりすると、指がつってしまったり思わぬケガをしてしまったりする危険性があります。

そのため、筋トレをするときは、必ず前準備として指のストレッチや手のマッサージを行ってください。

  • 手の甲を上に向けて指を1本ずつ反らせる
  • 指の間を1本ずつ広げる
  • 軽くグーパーする
  • 手のひらや指を気持ちいい強さでもみほぐす

上記のような簡単な準備を行うだけで、ケガを防いで筋トレの効果を高めてくれます。

過度にやりすぎないように気をつける

指の筋トレはピアノの上達に欠かせないものですが、だからといって根を詰めてやりすぎないように注意しましょう。

握力を強くしすぎてしまうと繊細で柔らかい音が出しにくくなってしまいますし、腱や筋を傷めてしまう原因となってしまうためです。

1日にたくさんトレーニングするのではなく、毎日少しずつ継続的に行うことを意識してください。

ピアノ奏者におすすめの筋トレ方法で表現力を高めよう!

ピアノ奏者が指の筋トレを行うと、表現力の向上やケガの防止効果が得られます。

また、筋トレは仕事や学校、家事や育児などでピアノの練習ができないときでも気軽にできるため、忙しくてもブランクを作りたくない人におすすめです。

今回紹介した筋トレはどれも空き時間で気軽にできるものばかりなので、ぜひ毎日の習慣として取り入れてみてください。

思わぬ怪我を防ぐためにも、筋トレ前はストレッチやマッサージをして、過度にトレーニングしすぎないように気を付けましょう。

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千葉県鴨川市出身、東邦音楽大学音楽科を卒業後、2008年にBeeミュージックスクールにアルバイトとして入社。

幼少期からエレクトーンを習い、作曲、アレンジなどにも取り組み、中学になった頃より音楽講師を目指し、本格的に音楽の勉強に取り組む。大学在学中は中学高校の教員免許を取得。声楽を専攻しながら、伴奏やエレクトーンにてコード理論を学ぶ。

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