ギター上達への近道は、練習を継続することです。特にはじめは練習の間ができてしまうと、どうしても感覚が鈍ってしまいます。そこで本記事では、ギターに集中できる環境の作り方や覚えておきたい練習の手段、練習に向けて最初に準備したい道具について解説します。
ギターに限ったことではありませんが、適切な方法で練習をしなければ、せっかく時間をかけてもあまり上達につながらない可能性があります。
また自主的に練習しやすい状況がなければ、なかなかモチベーションが上がらず、上手く続けられないかもしれません。
ギター練習を継続するには、適した環境を作っておくことが実は非常に重要です。
では以下からは、実際にどのような環境を整えておくべきなのか、詳しく解説していきます。
目次
楽器の練習をする場合に最も気になるのが、やはりご近所に対する騒音問題です。
特にアコースティックギターの場合は音が響くので、自宅で練習するのは少し難しいように思えるかもしれません。
またエレキギターであれば生音で弾けば音は気になりませんが、あまりおすすめできない方法です。
エレキギターはアンプやエフェクターとの関係性が深く、生音で練習していると細かな音の出し方が確認できなくなってしまいます。
このようにギターの音が出しにくい環境は、あまり練習には適していません。また勉強するのと同じように、例えば部屋にテレビやゲームなど余計なものがあると、どうしても気が散ってしまうこともあるでしょう。
練習に集中しづらい要素があるケースも向いていません。
そこで考えられるのは、1つはスタジオを借りる方法です。
スタジオであれば必要な機材がそろっていますし、騒音を気にせずギターを弾けます。
さらに時間も決まっているので、集中しやすいのもメリットです。
ただ少し不便なのが、わざわざ予約しなければならない点です。
当然お金もかかりますし、実際に予約したい日時に取れないケースもあります。
ではやはり、本来であれば自宅に練習できる環境があるとベストでしょう。
スタジオほど完全ではありませんが、実は自宅でギター練習をする手段もあります。

それでは自宅内でギターの練習ができるようにするためには、具体的にどのような方法があるのか見ていきましょう。
まずはギターの音を最小限に抑えて弾くための機材を揃えることが必要です。
例えばアコースティックギターの場合は、消音グッズがいくつも販売されています。
特にストロークの練習がしたい場合に使えるのが、サイレントピックやサウンドホールなど。
そのほか弱音器といったアイテムがあるので、楽器店でおすすめを聞いてみるのも良いでしょう。
またエレキギターの場合は、ヘッドフォン端子のある練習用のアンプがおすすめです。
中にはアンプシミュレーター機能が実装されているものや、内蔵アンプによってヘッドフォンが使えるマルチエフェクターなどもあります。
こうした高性能の機材であれば、よりギターアンプに近い音で練習することが可能です。
またヘッドフォン専用の小型アンプもあり、機能性は劣りますが格安で手軽に購入できるメリットがあります。
ギターの音が抑えられる機材がそろえられたら、次は練習に集中できる環境を作っておくのも実は大切です。
例えば部屋の一角をギター練習のスペースにしておき、思い立った時にすぐにでもギターが手に取れる体制にするなど。
ケースに入れっぱなしにするのではなくギタースタンドを使ったり、ピック・チューナーバンドスコアなどの必要品は1ヵ所にまとめておいたり、面倒を少しでも減らすだけでもモチベーションにつながります。
バラバラに収納していると何かと手間ですし、散漫になりにくい環境にもつながるので、このようなギター練習の空間を整えておくのがおすすめです。
非常にコストがかかるうえに、エレキギターの場合は工事が必要となりますが、完全な練習スペースを作るには防音ブースを設置するのも1つの方法です。
なおアコースティックギターの場合は室内に置くタイプの防音ブースで騒音を防げますが、エレキギターだと部屋自体を防音室に施工しなければならない難点があります。
さらに先ほども出てきたように、いずれにしてもかなりの費用がかかるので、防音に割けるだけの資金がある場合に限って考えてみても良いかもしれません。
サイレントギターは簡単に説明すると、サウンドホールのないエレアコのようなものです。
サウンドホールとボディがないタイプのギターで、この独自の形状によって消音の機能を果たしています。
また音量のボリュームを上げたい場合には、アンプに接続して利用することも可能です。
さらにヘッドフォン出力もでき、本体から出る音も抑えながら練習ができます。
エレキギターの代わりにするのは難しいですが、アコースティックギターの練習がしたい場合には便利に活用できる機材です。

今までにご紹介してきたようにギターの音が出せる環境も必要ですが、それ以外にも本体だけでは十分な練習はできません。
きちんと上達するためにも、次のアイテムについては、できれば最初のうちに用意しておくと良いでしょう。
ギターを買ったら必ずセットで準備しておくべきなのがチューナーです。
最初のうちは、購入する時点で楽器の販売店でチューニングを調整してくれています。
しかしギターのチューニングは、周囲の環境が少し変化するだけでも変わってしまうものです。
そのため練習のたびにチューニングしないと、おかしな音程のまま弾いてしまうことになるので、チューナーは必ず用意しておきましょう。
当然ではありますが、ギターにはリズム感が欠かせないため、特に初心者のうちはメトロノームを使用するのがおすすめです。
1人で弾いていると走り過ぎたり、苦手な部分だけ遅れたりなど、どうしてもリズムが狂いがちになります。
きちんと的確なリズム感を身につけるためにも、メトロノームも購入しておくのがベストです。
また最近ではチューナーやメトロノームなどが一体になっているスマホアプリもあります。
曲と合わせて練習したい場合には、オーディオスピーカーを用意したほうが良いでしょう。
しっかりと自分の弾きたいギターフレーズも確認できますし、曲を流しながら弾く際にもギターの音に負けない音量が出せます。
スマホやパソコンのスピーカーを使うよりもおすすめです。
エレキギターを練習するのに欲しいのは、やはりアンプです。
レコーディングやライブでは必ずアンプを使用しますし、生音のまま弾いていると、上手く音作りができずになかなか上達しません。
家庭用といった小型のアンプでも良いので、エレキギターを練習するにはアンプも準備しておきましょう。
繰り返し練習するようになると、弦がサビたり切れたりして交換しなければならない場面が出てきます。
弦交換は販売店で対応しているケースもありますが、頻度の高い作業なので自分でできるようにしておくとベストです。
ワインダーやニッパーなどの工具も、ギター購入時に揃えて、簡単なメンテナンスはできるようにすると良いでしょう。
また触っていると皮脂で弦が悪くなりやすいので、クロスも合わせて準備するのがおすすめです。
練習のハードルが高くなってしまうと、どうしてもどんどんギターから手が遠ざかってしまいます。
そうならないためにも、まずはギターの練習を自分にとって身近なものにしておくことが必要です。
なかなか自宅では楽器の練習はしづらいかもしれませんが、今回ご紹介した方法を参考に、ぜひギターに触りやすい環境を整えてみてください。
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