ベースの弦高調整の方法と弦高による音の違いを詳しく解説

ベース初心者入門

2021/06/11

ベースの弦高調整の方法と弦高による音の違いを詳しく解説

ベースの弦高調整とは、弦とフレットの間の距離を調整することです。弦高調整をおこなうと、弾きやすさに違いが出たり、音色が変化したり、ピッチにも違いが出てきます。

同じベースでもまた違った弾き方ができるので、ベースに変化をくわえたい、今のベースでは理想の音色を出せないというときは、ぜひ弦高を調整してみてください。

本記事では、弦高調整の基本、やり方、さらに弦高調整をすることによって変わるベースの変化について解説します。

ベースの弦高調整の方法

ベースの弦高調整の方法について解説します。

初心者でも基本的には簡単におこなえる弦高調整ですが、一つひとつの作業を正確におこなうようにしましょう。

1. いつも通りチューニングする

まずはいつも通りのチューニングをおこなってください。このチューニングがズレたまま弦高調整をおこなうと、あとからチューニングをしても弦高がズレる原因になります。

一本一本丁寧にチューニングし、弦高調整が終わったら最後にもう一度微調整をおこなうようにしてください。

2. ネックの反り具合を確認

ネックに反りがあると、弦高も変わってしまいますので事前に確認しましょう。

ベースを水平な床に置き、1フレットと最後のフレットを抑えます。この状態で12フレットあたりの部分をたたき、弦とフレットの距離をチェックしてみてください。

少しだけすき間があるのが理想の状態です。距離がありすぎたり、反対にすき間がまったくなかったりする場合はネックが反っている状態です。

ネックが反っていると演奏にも影響が出ますので、弦高を調整する前に反りを直しましょう。

3. 六角レンチでビスを調整する

チューニングをおこない、ネックに反りもない場合は、弦高調整をおこないます。六角レンチをブリッジのビスに差し込み、回していきます。

今よりも弦高を高くしたい場合は時計周り、低くしたい場合は半時計周りに六角レンチを回してください。

このとき、1つの弦に対してビスは2つありますので、2つ同じくらい回して高さが水平になるようにしましょう。

左右で高さにズレが生じると音にもひずみが生まれてしまいます。

ベースの弦高調整の基本

ブリッジ

ベースの弦高調整をおこなうにあたり、おさえておきたい基本のポイントを解説します。

事前にアイテムを揃え、弦高の測り方を確認し、どれくらい高さを調整したいか考えておきましょう。

ベースの弦高の測り方

弦の高さを測り間違えるとその後調整しにくくなったり、同じ高さにしているはずなのに同じ音が出せなかったりとトラブルの原因になってしまいます。

弦高調整の際は、次の方法で正しく測りましょう。

まずは、フレットに対して垂直に定規を差し込み、弦の高さをチェックします。

このときフレットから弦の一番フレットに近い部分の距離を測りましょう。高さはメモリの端ではなく、真ん中を読みます。

ベースの弦はギターの弦に比べて太いので、弦高の距離の測り間違いがあるとかなり影響が出ることもあります。

影ができて正確に読み取りにくいこともありますので、明るい照明のもとで弦の高さを測るようにしましょう。

ベースの基本的な弦高

ベースの弦高は、4弦は2.0mmから3.0mm、1弦が1.5mmから2.5mmくらいが基本です。さらにそこから好みに応じて高くしたり、低くしたりしていきます。

これ以上高すぎたり低すぎたりすると却って弾きにくくなる、音色が悪くなってしまう可能性もありますので、大幅に高さを変えすぎないようにしましょう。

弦高調整をおこなう前に高さを計測しておいて、どれくらい高くするのか、低くするのかを考えながら調整することもおすすめです。

ただし、1mm以下のズレではあまり弾き心地などには影響しませんので、そこまで厳密に計測する必要もありません。あくまで調整的な意味で弦高を計測し、自分の弾きやすい高さを探してみましょう。

ベースの弦高調整に必要なアイテム

ベースの弦高調整には定規、六角レンチ、チューナーが必要です。

定規は、端からすぐに距離を測れるようにメモリが刻まれているものを選んでください。

六角レンチは。ビスのサイズに合うものを使いましょう。小さすぎると空回りしてしまい、理想の高さに弦高を調整できなくなってしまいます。

ビスの形状によっては。六角レンチではなくマイナスドライバーを使うものもあります。自身が持っているベースのビスの形を事前にチェックしておいてください。

ベースの弦高調整後の音の違い

ベースの演奏

ベースの弦高調整によってどのような変化があるのかについて確認しておきましょう。

弾きやすさを求める初心者には低めの弦高がおすすめですが、より力強い音色が欲しい、太くて丸い音色を出したいという上級者には高めの弦高がおすすめです。

自身の目的や演奏スタイルに応じて弦高調整をおこないましょう。

弦高を低めにすると弾きやすくピッチが正確になる

低めの弦高の最大のメリットは弾きやすくなるという点です。

弦から本体までの距離が短くなるので、弦を抑えるのに余計な力が必要なくなり、スムーズに音を出し、さらに次の音までもスムーズに移動できます。

右手が疲れやすい、余計な力が入っている方は弦高を低めにしてみるのがおすすめです。

さらにピッチが正確になるというメリットもあります。ピッチは弦の高さが低ければ低いほど正確になるので、ピッチにブレを感じている方は弦高を低めに調整してみましょう。

低めの弦高はビビりやすいので注意

一方で、低めの弦高は音がビビりやすいというデメリットがあります。弦がフレットに触れやすくなるため、その分ビビりが生じて余計な音が増えたと感じることもあります。

音も比較的薄くなってしまいます。自分の演奏をよく聞きながら微妙な変化を調整し、ベストな高さを探しましょう。

弦高を高めにすると音色がはっきりする

弦高を高めにすると音色がはっきりします。力強くピッキングをしても弦がビビりにくく、強い音色を維持できます。

さらに演奏中にネックが動いてしまっても演奏に影響が出にくく、激しく動くプレイヤーには好まれます。

高めの弦高は弾きづらいので注意

一方で、弦高を高くすると弦とフレットに距離が生じますので、きちんと押さえるためにこれまで以上に力が必要になります。

初心者や慣れ親しんだ弾き方がある人にとっては弾きにくく、疲れてしまう原因にもなるでしょう。

ピッチも揺れやすくなるため、演奏上級者向けと言えます。

ベースの弦高調整にチャレンジしてみよう

ベースの弦高調整をおこなうと、弾きやすくなる、音色が変わるなどのメリットがあります。

音を変えたい、もっと弾きやすくしたいという場合はぜひ弦高調整にチャレンジしてみてください。

弦高調整は、定規と六角レンチ、チューナーがあれば誰でも簡単におこなえます。

ただし、一つひとつの作業には正確性が求められます。わからないことがある場合や不安な場合は、弦高調整をおこなったことがある人やスクールの講師、楽器店の店員などに見てもらいながらおこなうのがおすすめです。

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